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zoom RSS 「不起訴不当」飲酒事故: 有罪率99%検察制度と国民の問題

<<   作成日時 : 2007/12/26 12:50   >>

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「過ちを認めない」態度は病んでいます。
「過ちが起こることを認め、その上で減らす努力をする」ことが求められています。
行政もそうですが、僕たち国民にも言えることです。

 岡山のある飲酒運転死亡事故が検察に起訴されず、検察審査会から三度にもわたる「不起訴不当」議決を受けながら、ついに時効を迎えてしまった事件です。三度も「不起訴不当」を勧告されるのは極めて異例のことらしいです。
  『死亡事故めぐり3度目の「不起訴不当」 岡山検察審査会』
   朝日新聞 2007.12.12
 (Web魚拓
  『時効直前、4度目の不起訴 短大生死亡事故』
   イザ!配信 2007.12.20

 事件は、当時高校生の運転手が飲酒の上、制限速度を20〜30キロ超過した運転で、自転車に乗っていた被害者と衝突して死亡させたものです。公訴時効を迎えましたが、検察による刑事告訴は「道交法違反」にとどまり、「業務上過失致死」で訴えられることはついにありませんでした。(※下線部は上の新聞記事には載っておらず、僕がテレビ報道から補足したものです。)
 なお、公正な記述のために補足すると、同事件は民事裁判としても争われており、被害者に対して7700万円の損害賠償を求める地裁判決が出ています。
  『短大生死亡事故、3度目の不起訴不当 検審「酒気帯び回避妨げ」』
   山陽新聞 2007.12.13
 (Web魚拓

 ご遺族の無念は察するに余りあります。犠牲者のご冥福をお祈りいたします。
 僕は岡山地裁に、「業務上過失致死」で告訴しなかった理由を国民に示すことを求めます。起訴しなかったこと自体は、はなはだ違和感はあるものの、詳細を知らない僕に批判できるものではありません。しかし、三度にもわたる「不起訴不当」勧告を受けながら、四度にもわたって「不起訴」を判断するにいたったプロセスは、国民の前に明示されるべきだと考えます。

◆ ◆ ◆

 この事件から、僕たちが考えるべき事があります。検察が起訴した事件が99%の有罪率を持つ現状についてです。

 「検察が起訴する事件は(ほとんど)必ず有罪」という現状は、裏を返せば「白か黒か微妙な事件は、裁判所が裁く前に、検察が起訴せずにすませている」という司法制度のゆがみを示してはいないでしょうか?

 この問題はこちらの記事が詳しいです。
  『「有罪率99%」の謎』 池田信夫 blog
 有罪率99%という数字を諸外国と公正に比べながら、その司法制度としての問題を鋭く指摘されています。

 僕は、検察が実質的な司法を行っている現状に、危機感を抱いています。今回の事件も、検察が無罪判決を恐れるあまりに、「業務上過失致死」が争われる正当な場が奪われたのだと考えています。
 被告人を裁くのは裁判所であるべきです。検察は、確実に有罪といえなくても、疑わしい事件はもっと刑事告訴に踏み切るべきだと考えます。

 刑事裁判の無罪判決が、担当した検察官の人事査定にマイナスとなるらしいと、多くのかたが指摘しています。先に紹介したブログでも触れられていますし、井上薫『狂った裁判官』(幻冬舎親書)にも述べられていることです。(探せばたくさんあると僕は思っています)
 このような検察の人事評価システムは改められるべきです。冤罪を生じたり、あるいは罰せられるべき犯罪を見逃したりする温床になりかねないからです。検察官が、公正な職務を屈託なく遂行できる環境が整えられるべきです。

 行政を責めるばかりではいけません。これは僕たち国民の問題でもあると考えます。
 僕たちは、刑事裁判で起訴された被告人を見て、それが「犯人」だと決めつけていないでしょうか? 彼らはまだ「被疑者」であり、罪を犯したことが決まっているわけではありません。
 国民が持つこのような風潮が、検察が微妙な事件の立件を見送る一因になっていることを、僕たちは省みるべきだと思います。
 サスペンスドラマなどでは、犯人が「逮捕・起訴」されたところでハッピーエンドを迎えるものが多いです。この風潮が「おかしい」と思える市民でありたいと思います。

 最後になりましたが、付け加えます。
 検察に起訴されることは、有罪であれ無罪であれ、被告人には非常に重い負担となります。検察の取り調べのために拘束され、また裁判に出廷するためには仕事も休まねばなりません。自費で弁護士を雇うならなおさらです。
 有罪率99%の現状を改め、より健全な(罪を全て裁き、かつ冤罪を起こさない)司法制度を実現するには、このような被告人に対する様々な支援も欠かせません。
 無実の罪で「刑事告訴」される被告人が出るのはやむを得ないことです。しかし、告訴されることが、可能な限り被告人の不利益にならないよう、最大限の努力をする必要があります
 その支援策を税金から負担する覚悟も、僕たちには求められます。

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◆岐阜検察審査会への審査申立書の全文紹介/起訴相当・不起訴不当の議決を求めて/選挙公費ポスター代詐欺
 昨日は、例のポスター公営の詐欺事件での不起訴に納得できないから、検察審査会に申し立てした。 ...続きを見る
てらまち・ねっと
2008/01/15 23:28

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