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zoom RSS 大連立打診(5): 突然辞任と選挙の行方

<<   作成日時 : 2007/11/24 17:17   >>

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責任を放棄するような人に、リーダーを任せたくはありません。
しかし、それは代わりがいることが前提です。
はがゆいことです。

(この記事は以下の記事の続きとして書かれたものです。)
 大連立打診(1): 問題点の整理
 大連立打診(2): 一般論としての是非
 大連立打診(3): 議論できない議員たち?
 大連立打診(4): 政権担当能力って何?

 東京の真多呂人形会館で、今年の世相をなぞらえた「変わり雛」が披露されたそうです。そのなかに、安倍前首相の「突然辞任雛」というのもあったそうです。
  1年振り返る…「突然辞任」「ビリー隊長」浅草で変わりびな
   イザ!配信 2007.11.22

 民主党・小沢氏の突然辞任が取り上げられないのは不公平な気もしますが、こちらはすでに人形制作が始まったあとだったとのこと。制作者は「予想外だった」と言っています。
  今年の変わり雛に「突然辞任雛」
   朝日新聞 2007.11.23
 (Web魚拓
 ええ、僕だって予想外でしたとも。

 一連の大連立騒動で、小沢氏は突然に辞任表明を行い、その後民主党幹部に慰留されて前言を翻しました。僕たちは、この一連の騒ぎをどう総括して、次の総選挙に反映させるべきなのでしょうか?
 突然の党首辞任で政局を混乱させた民主党は、どう責任を問われるべきでしょうか? たやすく前言を翻した小沢氏は、責められるべきでしょうか? やはり、民主党は政権を担うのに値しない政党なのでしょうか?
 僕は次のように考えました。


 民主党の小沢党首は、政治家としての振るまいと心構えを強く反省すべきです。彼の辞任表明は、いたずらに政局の混乱ばかりを招き、何ら国政に寄与しませんでした。
 小沢氏は、辞任の理由を「大連立を幹部に反対されたのは不信任だから」と言っています。
 それならば辞任を決断する前に、彼は自分の信念を国民に表明すべきでした。大連立に応じる方が民主党と国民のためにメリットが大きいと判断したのなら、その理由を説明し、かつ他幹部と意見の異なる点を明らかにして、国民に判断の材料を提供する責任があったはずです。そうすれば、例え先の参院選では「民主党による政権奪取」を掲げていたのだとしても、国民は小沢氏の提案を「政局に沿った柔軟な選択肢の一つ」として検討することができました。
 ところが、小沢氏が辞任表明をしたとき、国民は何も知らされませんでした。事の経緯も明らかにせず突然辞任し、「俺は怒った。怒った理由はお前たちが自分で考えろ」といわんばかりの態度は子供がへそを曲げたも同然です。政治家としては、あるまじき態度です。
 政治家は自分の信念に基づいて政治を行いますが、国民に判断の材料を提供するため、その信念は常に明かされていなければなりません。その点を、小沢氏をはじめとする政治家たちは心に銘記してほしいと思います。

 しかし、小沢党首が前言にこだわらず民主党幹部の慰留に応じたことは評価します。今の日本の政情で、小沢氏が民主党首を辞めるメリットを見いだせません。
 小沢氏が辞任すれば民主党は弱体化したはずです。自民党の一党優位が続く中、国民に政治の選択肢を与えるため、有力な対立政党が求められています。いまの日本で、それは民主党であるはずです。
 「政治家が軽々しく前言を翻して」という理由で責められるべきではないと僕は考えます。過ちて改めざるを過ちといいます。小沢氏が辞任表明に固執するより、慰留に応じる方が、国民の利益になったと僕は考えます。

 民主党が小沢氏の慰留を行ったのも現実的な判断であり、責められるべきではありません。今の民主党に、それ以外に選択肢はなかったはずです。
 辞任会見で公然と所属政党を批判した小沢氏を、それでも慰留したことには批判もあります。実際、小沢氏の言動は問題も多くありました。「民主党は総選挙に勝てない」「政権担当能力がない」という発言は、客観的な状況理解は結構ですが、党首自らが辞任会見で言い放つべき事ではありません。後足で砂をかけたも同然です。その小沢氏を慰留したことで、民主党は自らの人材不足、ひいては小沢氏の主張した党の力量不足を証明しました。
 しかし、それは今に始まったことではありません。自民党に比べて新興の民主党が力量で劣るのは当然のことです。それでも、一党優位体制で必ず自民党が政権を取る出来レースよりは、民主党が力をつけて競い合う方が国民のためになると考えます。
 今回の件では、民主党の力量不足は次の総選挙までにどうにかなる問題ではありません。それならば、小沢氏を慰留せざるを得ない事を批判しても不毛です
 民主党が小沢氏を慰留し、「出て行くなら自分たちでやってやる」という態度を取らなかったことを、評価したいと思います。

 そして僕は、この一件を理由に民主党が見放されるべきではないと考えます。これまで民主党を支持していた人にとって、今回のことは自民党に支持を移す理由にはなりません。
 安倍前首相の突然辞任は、今回の小沢氏よりはるかに重い過ちでした。小沢氏のほうが後だったので強く印象に残っていますが、安倍氏の突然辞任は今期国会を完全に麻痺させ、対外的に約束したテロ特措法延長の努力を放棄し、小沢氏の辞任とは比べられないほど影響があったと考えます。この二つを比べれば、まだ民主党にお釣りが来ると考えます。
 民主党の力量不足が露呈したことも、支持を変える理由にはならないと考えます。「力量不足の政党は支持しない」という態度は、今の自民党一党優位体制を存続させるばかりだからです。新しい政党を育てるのも国民の役割だと僕は考えます。政策が国民の意を反映していないならともかく、新興の政党が新興であることを理由に支持を失うことは避けられるべきです


 それでも、怒りが収まらないので、最後に少しだけ書かせていただきます。
 安倍氏の突然辞任といい、小沢氏のそれといい、学生サークルの内輪もめで部長が突然辞めるような印象しか受けませんでした。それなりに人生経験を積んで、しかも人と折衝するのが仕事の政治家が、その程度の社会的スキルしか持っていないのでしょうか?
 意見の異なる相手と折り合いをつけていくことは、人の知恵の中でも最も大切なものの一つだと僕は思います。非常に難しいことですが、それこそが国政を託される人物に求められる最低限の要件であるはずです。
 政治家の方々には、小難しい「座右の銘」を高尚な書物から引っ張ってくるより前に、その基本的な認識を持ってもらいたいです。

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