まず、しばらく前に沖縄で起こった、米兵による強姦事件に強い憤りを表明します。 犯罪そのものももちろんですが、被害者が被害届を取り下げざるを得ない状況に追い込まれたことが、痛恨です。強姦事件の被害者が、いわゆる「セカンドレイプ」におびえることなく、人としての尊厳を保てる社会が築かれるべきです。 「被害者にも落ち度」などという言説が、強姦という犯罪の撲滅にどれほど有害なものか、良識のある市民には切に考えて考えてもらいたいです。 当ブログは、どうしても医療問題を取り上げることが多いです。 しかし管理人はこのような問題にも大きな関心を持っており、可能な限り、自分ができることで社会をよくしていきたいと考えています。 さて… この言葉を翻すつもりは、僕には毛頭無いのですが… 一個の強姦事件という枠を越えて、議論が在日米軍基地問題に及ぶと、とたんに歯切れが悪くなるブログ<白鳥一声>です。 この問題について、軍縮を基調とするいわゆる「リベラル」な方々のご意見には、僕は大半の部分に同意しつつも、どことない違和感をぬぐえていません。 (いや、もちろん軍備増強を主張するいわゆる「保守派」の主張はもっと馴染めないのですけどね…) 今回の記事は、その違和感についての話です。 本当はもっときちんとまとめたいのですが、例によって時間がないので。 言い訳ばかりです(苦笑) だって、基地も少しは必要でしょう? という疑問を軸に、話をしていきたいと思います。 例によって、反論、お叱り、大歓迎です。 まず、そうはいっても勉強しないといけません。 ざっとでも問題を見渡しておかないと、そもそも議論になりません。 探せばいくらでも良い記事はあると思うのですが、とりあえずいつもお世話になっているブログに頼らせていただくことにしました。 カテゴリ「軍事問題」 村野瀬玲奈の秘書課広報室 とても充実した論考に、他ブログの記事紹介も豊富にあるので、取り急ぎ勉強するのにとても参考になりました。 これらの記事を、ざっと上から10個ほど拝読して、もっとしっかり勉強したいな、でもなかなか時間がとれないな、このまま自分のエントリ書くのを後回しにし続けるよりは、いま半端なものでも書いて問題提起した方がいいな、と思いながら、以下を書くことにします。 ご容赦ください。 それでは、始めます。 僕の大本の疑問は先にも書きました。 規模の大小はともかく、国の安全保障のために多少の軍備は必要なのではないか? そんな意見の僕が、何故「9条護憲」を掲げているのか、これは長くなるので別の機会にいたしますが。 僕はそのように考えています。 とりあえず、この時点での反対意見(つまり、「軍備は全く不要だ」という主張)って、どのくらいあるのでしょう? 多いようなら改めて記事を書きますが、とりあえず今は触れません。 次に、僕は 日米安保は、問題はたくさんあり改善されるべきだが、条約そのものはやむを得ない とも考えています。 これも、反対意見(「日米安保は解消されるべきである」という主張)があるようなら、改めて記事を書きたいと思いますが、今は触れません。 以上より、僕はこの記事で 日米安保を前提とするなら、一連の軍事基地問題に、どのような意見や批判があるべきか? を考えたいと思います。 強姦事件について。 日本には数万人単位の米兵が駐留しています。その家族を含めれば、人数はもっと増えます。 現実問題として、これらが誰一人犯罪を犯さないことを求めるは、過大な要求ではないでしょうか? 「再発防止」を求めることも大切ですが、それより重要なのは「問題を起こした米兵が、きちんと処罰されること」ではないでしょうか? 日本の検察による十分な訴追。米軍の真摯な協力。日本の司法による処罰に加えた、米軍内での処分の透明性・適正性の確保。 これらのことこそ、求めていくべき事であるように思われます。 「再発防止」を強く前面に出しすぎるのは、問題だと思うのです。 今回の事件で、沖縄の米軍基地の米兵全てが、しばらく基地の外に出られなくなりました。 彼らは犯罪行為には関わっていないはずで、しかも(米軍基地が必要という観点に立つならば)職務のために日本に来ていることでは外資系企業の米国人社員と異ならない立場です。 ごく数人の米兵が犯罪行為を犯したことで、米兵全ての自由を拘束するよう強いるのは正しいことなのでしょうか? 米兵の日本での任期が何年かは知りませんが、その間に米兵には娯楽のために街に出る権利があると思います。 彼らのごく一部が犯罪を犯すことを理由に、罪のない全ての米兵に制約を課すのは、僕は釈然としません。 僕も、これまで米兵の犯罪が十分に処罰されてこなかった歴史的経緯は知っています。 それはもちろん問題であり、過去にさかのぼった検証と反省が必要です。沖縄県民の無念をないがしろにしない、日米両政府の真摯な対応を望んでいます。 しかし現在起こった犯罪を考える上では、その問題が現在も続いているか、冷静に考える必要があると思います。 不平等な日米地位協定は、潜在的な問題を孕んでいるかもしれません。 しかし、今回の沖縄強姦事件、および先の岩国強姦事件では、いずれも日本の治安組織が容疑者の取り調べを実現していたはずです。 潜在的な問題については、例えば軍事機密の管理などで、米軍にしても不逮捕特権を要求する正当な理由があるかもしれません。そのなかで、今回のような非政治的な事件での「地位協定の運用改善」は、満足できる妥協点ではないのでしょうか? 岩国の事件で検察が容疑者米兵を不起訴処分にしたことは問題として検証されるべきです。 しかし、それは米軍の問題ではなく、日本の治安組織の問題ではないでしょうか? 米軍は両事件の容疑者を、日本の刑事責任追及とは別に、軍法会議にかける方針を示しています。 『米大使館報道官「米軍として独自の捜査」 暴行事件で』 朝日新聞 2008.03.01 『広島で不起訴の強姦容疑米兵4人、米軍の大軍法会議へ』 朝日新聞 2008.03.05 これは歓迎すべき動きではないでしょうか? 僕たちは、この処分が適正に行われることこそを監視すべきではないでしょうか? この強姦事件に言及した、基地反対論について。 「移民が犯罪を犯したから、移民を追い出せ」と言うのは、差別的な主張です。 「米兵が犯罪を犯したから、米兵を追い出せ」と言うのは、よいのでしょうか? もしそこに正当な理由があるのだとしたら。 米兵や基地賛成論者、および大多数の一般市民に対して、その正当性が伝わるよう十分な配慮が行われているでしょうか? 「形を変えた差別的主張だ」と思われたら、この主張は良識ある市民の支持を失います。そのような誤解を与えない冷静な主張はできているでしょうか? 基地のある地域への、いわゆる「アメとムチ」的な補助金政策について。 基地は必要だという前提を認めるならば、基地は国民全体の利益になるものです。 すると、基地はいわゆる「迷惑施設」です。全体の利益のために、一部の地域だけが不利益を被る類の施設です。 しかも、「軍事基地」という施設の性質上、その立地は軍事的な要求に制約されます。沖縄など、軍事的な重要地点とされるところに、基地を作らざるを得ません。 「迷惑施設」一般論として。 地域の負担の偏りを無くし、全国民ができるだけ公平に負担を分担しようとするなら、その特定地域へ税金から公的支援を行うというのがほぼ唯一の解決策ではないでしょうか? それは責められるべき事でしょうか? その補助金を、地方自治体が受け取るだけ受け取ってから迷惑施設の受け入れを撤回したとしたら、それは問題ではないのでしょうか? むろん、自治体には自治体の都合があります。世論が変われば、迷惑施設の受け入れを撤回することもあるかもしれません。 しかし、それに伴って補助金が停止されるのも、やむを得ないのではないのでしょうか? 先の岩国市長選などで、僕が疑問に感じたことです。 以上、言葉足らずにはなってしまったので最後にもう一度書きますが。 僕は大部分において、軍事政策に関連して問題を指摘する立場に賛成しています。 軍事至上主義と行き過ぎたナショナリズム、過大な軍備と隣国脅威論、防衛省の体質、9条撤廃の動き、米軍のイラク開戦の横暴と、その後方基地に日本の基地が使われている問題、etc... でも、これらの問題を指摘する主張に説得力を持たそうとするならば、冷静な議論が欠かせないと思うのです。 そのために、僕の中では、のどに小骨が引っかかったような違和感がありました。 そのあたりのことを、これをお読みの皆さまにご意見伺いたいというのが、この記事の趣旨でした。 とりとめもなく書いている文章なので穴もたくさんありますが、容赦ないご指摘をお待ちしています。 皆さま、どうかよろしくお願いいたします。
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地位協定に触れずに安保を語るな。善悪の話と、処世術における巧拙の話を、ごっちゃにするな。 (by モ...
思い切り共感したので、少しでも多くの人に読んでいただきたい、その思いで全文転載させていただきます。(モジモジさん、まずければ言っ&... ...続きを見る |
村野瀬玲奈の秘書課広報室 2008/03/09 18:12 |
「軍事優先主義」
「軍事優先主義」という言葉を私はちょくちょく使っています(たとえば、この記事「軍事優先主義は人々の安全を守らない。軍事優先主義は&... ...続きを見る |
村野瀬玲奈の秘書課広報室 2008/03/09 18:13 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
というか、 |
kusukusu URL 2008/03/07 01:07 |
ですから、米軍が日本に駐留していることを認めるのであれば、「護憲」の看板はおろしてから主張されないと論理がつながりません。もちろん、護憲の看板をおろした上でこのような問題提起をされるのなら分かります。しかし、 |
kusukusu 2008/03/07 01:08 |
はじめまして。 |
Rover 2008/03/07 11:04 |
米軍基地問題と暴行問題は分けるべきではないのでしょうか? |
LT 2008/03/07 11:07 |
白鳥一声様。続きです。 |
Rover 2008/03/07 11:14 |
白鳥一声様。続きです。 |
Rover 2008/03/07 11:35 |
前のコメントは僕自身の考えを述べていませんでしたが。 |
kusukusu URL 2008/03/07 12:08 |
9条で注意すべきは、「国権の発動はしない」です。 |
一般人 2008/03/07 12:48 |
実現不可能な理想論と言われるでしょうが。 |
小林哲之 URL 2008/03/08 01:28 |
こんにちは。 |
Rover 2008/03/08 09:49 |
↑戦争は悪いこと。という出発点に立つか。戦争は良いこと。という出発点の違いかと。 |
一般人 2008/03/08 09:58 |
長くなって申し訳ありません。小林哲之様への反論の続きです。 |
Rover 2008/03/08 10:02 |
戦争の目的が殺人であるかどうかは問題ではありません。 |
小林哲之 2008/03/08 13:15 |
つづき |
小林哲之 2008/03/08 13:30 |
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Rover 2008/03/08 15:38 |
みなさま、ご意見と議論、本当にありがとうございます。 |
birds-eye 2008/03/09 23:33 |
Rover様 |
小林哲之 2008/03/11 04:26 |
小林さま。 |
Rover 2008/03/11 10:34 |
>その補助金を、地方自治体が受け取るだけ受け取ってから迷惑施設の受け入れを撤回したとしたら、それは問題ではないのでしょうか? |
kusukusu URL 2008/03/11 22:23 |
Rover様 |
小林哲之 2008/03/12 04:30 |
小林さま。例によって長くなりそうですが、白鳥さんもご容赦下さい。 |
Rover 2008/03/12 10:45 |
続きです。 |
Rover 2008/03/12 10:54 |
御免なさい。もうすぐ終わります。 |
Rover 2008/03/12 11:03 |
Rover様 |
小林哲之 2008/03/12 23:33 |
小林様。 |
Rover 2008/03/14 15:46 |
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Rover 2008/03/14 16:05 |
よって、以前、韓国が海洋会議だか何だかに、竹島周辺の海底に韓国名をつけようとゴリ押ししかけた時、外務省が「穏便に、話し合いで」解決したのは、誠にアホな対応だったと思っています。この時もし、海保なり海自なりを派遣し、(規模の大小はともかく)「衝突」を起こしていれば、上記のような流れになったのでは、と思っているのです。 |
Rover 2008/03/14 16:13 |
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