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zoom RSS 「お医者さん」って何だろう? 医療とお金の話について

<<   作成日時 : 2008/02/09 00:10   >>

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医者は儲けすぎているのか?
開業医は儲けすぎているのか?

 さて、当ブログ薬害肝炎特集もようやく一段落したところで、そろそろ新しいテーマを探したいと思います。
 といっても集中連載は疲れるので、ぼちぼち勉強していく感じで取りかかっていきたいと思います。

 「医者の正当な労働評価は、どのくらいなのか?」

 こんな感じでやっていきたいと思います。


 最近拝読したブログ記事から。
  『「もうすぐ救急車が走らなくなる」について』
   罵愚と話そう 日本からの発言
高額所得医師がふえても、医療は充実しない。赤ひげをふやす施策が重要なんだろう。
高額所得が、かれらを腐らせている。一般国民より、ちょっとだけ所得が低い生活のなかで、たかいこころざし≠ェそれを補強するような人材こそが、その職業に適しているんだから、その条件に合致するように、それらの職場の賃金を調整してあげる必要があると思う。
 当ブログで昵懇にさせていただいている医療関係者の皆さまには、これは受け入れがたい主張だろうなと思います。さしあたり、自由競争は医療には馴染まないことは、僕は理解しています(自由競争が成り立つためには「商品に対する正確な理解」が不可欠の前提ですが、医療ではこの前提が成り立たない)

 でも、この記事を冷静に読むと、けっこう大切な問題提起があると思うのです。
 一般の方が抱きがちな疑問に、医師の側から答えることは、お互いのためになるのではないでしょうか?

 なぜ、医者に高給を与える必要があるのでしょうか?

 医者が足りないというのなら、確かに人数を増やして一人頭の給料を減らせばいいのかもしれません。

 専門知識、というなら多くの方がお持ちです。大工のプロは、医療のプロほどに優遇されているでしょうか?

 経済的優遇で、優秀な人材を集める。
 「優秀」だという人材を選抜する、きちんとした制度が整備されているでしょうか? 欲しいのは「患者さんを大切にし、その幸福のために尽力する」医師であるはずですが、学力さえ高ければ医者になれてしまいます。どんな高給で人材を集めても、それを上手く選抜できないのでは意味がないかもしれません。

 これらの問題への答えを、ゆっくり考えていきたいと思います。

◆ ◆ ◆

 もう一つ。
 開業医の診療報酬引き下げが実現しなかったことについて、朝日新聞が社説を出していました。
  『再診料下げ―見送りは既得権の温存だ』
   朝日新聞社説 2008.02.02
 (Web魚拓
 開業医の診療報酬も、賛否両論ある複雑な問題です。薬害肝炎特集が明けて開業医の方のご反論を読むのを楽しみにしていたところ、次のような記事がありました。
  『また朝日の社説』
   新小児科医のつぶやき

 「開業医が儲かっているわけではない」というご意見を、しっかりした根拠をもとに書かれていて、とても勉強になりました。

 さて、「勤務医(というより大病院)」と「開業医(個人病院)」の役割分担というと、
日常レベルの病気や慢性疾患は近所の開業医が≪かかりつけ医≫として対応し、対処できない重病を遠くの大病院に送る
 というところだと思います。
 問題は、そのいずれをどれだけ手厚く扱うべきか、ということだと思います。

 もちろん、国家財政の医療費総額が不十分で、限られたパイを奪い合うよりは全体を増やした方がよいのでしょう。

 ですが、開業医については一般の方はもとより、医師の中にもいろいろな誤解があるように思うのです。



やみくもに開業医の報酬を削れと言っているのではない。夜間・休日診療や往診をして地域の医療を支えている開業医には、もっと手厚く配慮した方がいい。開業医の中でもメリハリをつける必要がある。
 朝日新聞のこのような主張は、受け入れがたいものなのでしょうか?

 これも、時間をかけて勉強していきたいと思います。

◆ ◆ ◆

 正当な主張を「既得権益の温存」と言われないようにするためには、その正当性を主張すると同時に自省も必要であるように思います。

 さしあたり、僕が受験した医学部の「学士編入試験」には、いろいろと疑問を感じることが多かったです。

 そのような問題意識と、他方にある「現代社会の医師の不遇」という問題を秤にかけて、自分のために「医者とは何か?」という答えを探したいと思います。


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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
医師の労働評価は難しいと思います。
例えば同じ医師であっても、患者さんの話を5分聞くのか、10分聞くのかで患者さんの現状をどれだけ把握できたかも違えば投薬など治療方針も変わるかもしれません。でも、報酬となると5分で済ますことが医師に求められる病院もあるかもしれません。5分でも10分でも診療報酬(保険点数)は同じです。医師の問題というよりは医療制度のあり方が問題と思います。あまり考えすぎないほうが良いかと思いますよ。
一般人
2008/02/09 12:03
 ご批判ありがとうございます。みっつの観点から、今後を展開していただきたいと思います。ひとつは、あなたも書いている、開業と勤務医の所得そのものの問題を、内部事情に詳しいあなたの観点で書いてもらいたい。世間一般の経済レベルとの隔絶や、脱税の横行する現実を直視した議論をお願いいたします。なにしろ、パチンコ屋と医者が脱税の双璧ですからねえ、
 ふたつめは、おなじ医療に従事する看護婦さんや薬剤師さんとの格差です。医師だけが、独立して、高額所得者になれるシステムについて。たとえば、助産婦さんの領域を侵しているのではないのか?それを産科の高所得で解決するのは本末転倒しているのでは?あるいは、医薬分業といいながら、薬局経営のうまみは、医師のふところを暖めているだけのことではないのか?患者は待合室で待たされて、そのうえ別の建物の薬局でまた待たされる。真剣に患者を思いやる開業医の所業といえるのだろうか?
罵愚
URL
2008/02/10 04:52

 みっつめは、薬価です。保険は医者と製薬会社の安定に寄与しているだけではないのか?過保護のもとで、農業が衰退したように、日本の製薬会社は競争力を失いませんか?薬の選択は、医師に一任されている。事実上、医師が恣意的に選別している。医師と製薬会社の癒着の疑惑は感じませんか?
 以上、素人からの批判を念頭においたシリーズになることを願いながら愛読させていただきます。あらためて、ありがとうございました。
罵愚
URL
2008/02/10 04:52
薬害肝炎の事ばかりではないですよね…ただ…一言だけよろしいでしょうか? やはり…世間一般からすれば当たり前なのでしょうね次から次へと…問題はすり替えられて行くしかないのは…きっとこれが世の常なのでしょう…貴方のような方々がいろんな角度から!見て下さったというだけで満足すべき事なのだと思いますが…いろんな人達の思いを風化する事なく語り続けて頂けたら有り難いと思いました。失礼なコメントに思われるかも知れませんが、どうかお許し下さいませ。お身体を是非ご慈愛して下さい。突然に入り失礼しました。
名無し
2008/02/11 00:09
名無しさまへ
私はアイスゆずと申します。別のブログの管理人です。
突然に入り失礼します。
名無しさまは、ブログをお持ちですか。もしお持ちでしたら読ませて頂きたいので、お教え頂けないでしょうか。そして、よろしければ、私のブログにお越し頂けないでしょうか。薬害肝炎問題について、私なりに色々な記事を書きました。こちらです。
<誰に投票する?>
http://39774186.at.webry.info/
名無しさまへ アイスゆず
URL
2008/02/11 00:49
残念ながらブログはありません 失礼しました。
名無し
2008/02/11 10:11
 一般人さん、コメントありがとうございます。
 僕の記事がミスリーディングだったのですが、厳密な金額として医師の労働評価をしたいということではないのです。社会的に、「おおむね医者の扱いってこのくらいなんじゃないの?」ということを見つけ出したいのです。

 例えば、勤務医の年収が1500万というのは、高いのでしょうか? 安いのでしょうか?
 そんなことを、ざっくばらんに考えていきたいと思います。
birds-eye
2008/02/11 15:00
 罵愚さん、コメントありがとうございます。参考になるご指摘で、今後の方針がずいぶん立てやすくなりました。

>世間一般との経済レベルの格差
>他の医療従事者との格差
 がこのテーマのキモになってくるように思います。一般論として、誰しも自分の給料はもっとあればよいと思うし、他人の給料はもっと安くてよいと思いがちだと思います。じゃあその「適正価格」を決める基準は何なのか? そういうことだと思います。

>脱税
 これは、僕のほうでも調べてみたいと思いますが、もし何かよい情報ソースをお持ちでしたら教えていただけますか?

>薬価・癒着
 ご指摘の問題も、あるところにはあるようです。むろん無いに超したことはありません。
 ただ、ではそれが致命的なまでに制度の機能不全を起こしているのか? 医師は世間一般に言われるほど恣に行動しており、自浄作用は全くないのか?
 そのあたりを考えていきたいと思います。 
birds-eye
2008/02/11 15:09
 名無しさん、コメントありがとうございます。何らかの形で薬害肝炎と関わりのある当事者の方かと拝察しますが、そのような方に「続けていってほしい」と思っていただける記事が書けたことがとてもうれしいです。

>問題はすり替えられて行くしかない
 これは、とても理不尽なことだと思います。世論の飽きっぽさというのでしょうか。
 ただ、僕が薬害肝炎を取り上げていた間に、取り上げられなかったたくさんの別の問題があったことを、どうかご理解いただきたいです。この記事は「医師の待遇」というテーマですが、やはり多くの方が苦しむ重たいもので、医療制度の崩壊という形で市民生活にも直結しかねません。
 僕がブログに割ける時間も限られており、ある程度ひとつの問題をまとめたら次の問題に取りかからなければならないのが実情です。立ち去ることが許されない当事者の方々には冷酷の限りだと思いますが、ご容赦いただければ幸いです。
birds-eye
2008/02/11 15:23
(続き)
 それでも、今後この薬害肝炎問題で取り上げるべき事柄が出てきたら、できる限り取り上げていきたいと考えています。
 一般対策法の整備や特定肝炎の方へのインターフェロン療法以外の支援など、僕たちが見守るべきことはたくさんあります。そこからは目を離さないようにしたいと思っています。
birds-eye
2008/02/11 15:23
医師の年収1,500万円が高いか安いかということであれば何を基準として評価するかが問題ですね。少なくとも勤労者で年収1,000万円を越える職業は少ないです。医師以外の有資格者であっても年収300万円以下の人がいます。例えば保育士です。子供を育てるのは大変な職業です。私は教育関連をその重要度で見ると給料の高い順として保育士,幼稚園教諭,小学校教員,中学校教員,高校教員,大学講師,大学教授の順だと思っています。
評価の基準を何に置かれるか非常に興味があります。
ざっくばらんに言って、医師の年収は高いです。そもそも医療の品質、医師の信頼度は評価のしようがないです。ただ、国民生活から突出していると言うことは利益優先になりがちですね。医師の全てがそうだと言うことではありません。ただ、医師の本来の使命からお金へと心変わりしてしまう要素を多分に含むと思っています。
一般人
2008/02/11 23:05
 一般人さん、ありがとうございます。
 まさに僕が向き合っていきたいと、漠然と感じていた問題を、きれいにまとめてくださいました。ありがとうございます。
 本当に、何を評価の基準にすればよいのでしょうね?

> 教育関連をその重要度…
 これは興味深く拝読させていただきました。年齢順なのですね。
 確かに、大学教授の「教育への貢献」は、問題もたくさんあるように思います。高等教育ならではの難しさもたくさんありますが。

> 本来の使命からお金へと心変わり
 本来なら、それを選抜の過程でふるい分けるのが最善なのだと思います。現行制度では医学部入学の段階になるわけですが…
birds-eye
2008/02/12 22:31
はじめまして、結構面白いブログなんで、たまにですが読ませてもらってます。

以下本題
ボクはアトピーで長年医者に掛かっていて、色んな病院にも行ったが、このあいだとっても嫌な思いをした。

 出張で東京に行っていて、ぬり薬がなくなったので出張先の近くの皮膚科に行った。(小さな個人の医院)
そしたら、中に2人患者がいたのだが、両方とも採血した形跡がある。この時点で嫌な予感がした。

それでボクの番になると嫌な予感が的中した。ボクはアトピーでも経度で、普段は飲み薬は貰わないし、アレルギーを抑える注射なんてよっぽど調子が悪い時しかしない。
でも、その医者はアレルギーの検査をしないか、アレルギーを抑える注射をしないか、紫外線の照射をしないかと言ってきた。勿論調子は悪くなかったので全部断った。
ゾンビ
2008/11/12 06:59
(続き)
それで診察料は1500円程度で済んだのだが、薬代が3000円位した。
いつもは千円いくかいかないかなのに。怒りよりなんか悲しくなった。
まあ、中身は通常出されるステロイドとワセリン。それ以外は飲み薬2種と亜鉛華軟膏とヒルドイドローション。
まあ、医者の判断といってしまえばそれまでかもしれないが今まで行った所にはこんな所なかった。

ほんと嫌な思いだけが残った。
birds-eyeさんはこれをどう感じますか?
ゾンビ
2008/11/12 07:02

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