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zoom RSS 薬害肝炎まとめ 追記1.「推定350万」肝炎被害の重さ

<<   作成日時 : 2008/02/07 22:09   >>

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「あなたの周りにも、必ず薬害被害者がいる」


◆ 薬害肝炎まとめ 目次 ◆

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(追記)
  • 1.「推定350万」肝炎被害の重さ

このエントリーは、「科学に責任を持つ市民のブログ」の理念にもとづいて書かれています



 ウイルス性肝炎の患者数は、推定で350万人と言われています。
 薬害肝炎問題に多少の関心を持っている人であれば、その数字は知っていたりします。

 でも、その重さをまともに考えたことはあるでしょうか?

 こちらのブログ記事が、メディアを含めた市民の甘い認識を指摘されておられました。
 僕も思い当たる節が多々あったので、とても耳の痛いご指摘でした。
  『国家公務員には2万6千人のB,C型肝炎患者が居る。そしていずれ死ぬ。どうするのだ?』 小林哲之ちょっとだけ語る
 親しい方が肝炎を患っておられる、当事者の方の切実な声です。

B,C型肝炎患者は、国民の33人に1人居る

(中略)

同窓会をすれば、1クラスに1人〜2人居る
職場のフロアを見渡せば数人居る
住んでいるマンションには、もしかしたら数十人居る
通勤電車の同じ車両に4〜5人居る

そういう、非常に普遍的な病気であると
いう視点が抜けていないか?
この350万人は、
順次、
・肝炎で疲れやすくなり
・肝硬変で働けなくなり
・肝癌で死ぬ
乱暴な言い方だが、そうなる。

一部の人間は、それを良く知っており
ウィルス肝炎患者を採用しなかったり
左遷したりしている。
これに対する対策が、
たかだか350万人の内の0.03%に対する保証金200億円
それと、残りの99.97%に対する医療補助200億円
(200億円が如何に小額に見えることか!)
で、何が変わると言うのだろうか。

「肝炎患者の為に」と言っている貴殿
「一律の範囲は、誤りだ」と言っている貴殿
「本当は、責任なぞない」と言っている貴殿
「特別立法を勝ち取りました」と言っている貴殿

問題は、そんなところにはない。
国の屋台骨を揺るがす大問題が起こっているのだ。

責任がどうしたとか、言っている場合か!

◆ ◆ ◆

 この訴えに応えるためには、どうすればよいのでしょうか?
 僕なりに考えてみたいと思います。

 まずは肝炎被害の重さをきちんと見据えることが、出発点であるはずです。
 この記事が指摘された通り、僕たちの周りには必ず肝炎患者の方がおられるのです。

 そして、「肝炎で疲れやすくなる」という事実も、十分以上に重く受け止めなければなりません。
 僕も急性肝炎の経験があります。ウイルス性の慢性肝炎と単純に比べられるかどうかは分かりませんが、本当にしんどかったです。いちばんひどいときは、入院中の病室からトイレに行くのもままなりませんでした。2メートルも歩かないうちに息切れがして、立っていられなくなるような状態です。
 「がんばれば何とかなる」という次元の話ではありませんでした。

 いずれこのような状態になってしまう方が、国民の33人に1人はいる。
 医学的な正確さはともかく、一般人の感覚としてはそう思っておかなければならないのだと思います。

◆ ◆ ◆

 それを認識した上で、次に問題となるのは「インターフェロン療法への医療費支援だけで足りるのか」という点です。
 僕の連載記事は、その視点が甘くなっていました。

 先ほどの記事がご指摘の通り、肝炎患者の方は社会的にさまざまな制約を受けている恐れが大きいです。
 まず、就職には不利になるでしょう。

 企業に配慮義務を課すような試みは、男女雇用機会均等法が十分に機能しているとは言えない現状から、あまり当てにはならないように思います。
 ならば患者の方々には公的な経済支援を行うしかないはずです。

 このような問題意識から、原告の方々は「肝炎患者を障害者として認定する」ことを求めておられるのだと思います。
  『どんな治療体制を求めるか』
   薬害肝炎訴訟全国弁護団公式ホームページ

 これが妥当であるかどうかは、他の病気や障害とのバランスもあるので僕には判断できかねます。でも、選択肢の一つではあると思います。

◆ ◆ ◆

 しかしこれと同じくらい重要なことに、国民一人一人の肝炎への認識があると思います。
 これは、国とか製薬会社とか、他の誰かががんばるようなことではありません。僕たち自身が気をつけなければならないことです。

 肝炎に限らず、他人の病苦というのは理解しがたいもので、つい安易に「怠けている」と思ってしまいがちです。「自分だってカゼを押して仕事に行くことがあるんだから」という感覚は、その病気の苦しさをただのカゼと同列に扱うことになりかねないので、危なっかしいものだと思うべきではないでしょうか?

 いったい、僕たちはどれほど「肝炎」というものを理解した上で患者の方々と関わっているのでしょうか?
 つい最近このブログにコメントをくださった、あきさん(おそらく投薬証明が得られない薬害被害者の方と思われます)が、このように書かれておられました。
今回の事で一円の保証もされないのに保証されるんでしょう良かったねと言われる気持ちがわかりますか?
 患者の方々には、僕たちが考えもつかないような苦しみや大変さがたくさんあるはずです。それは病気そのものの苦しみであったり、社会でさらされる配慮の足りない言葉の苦しみであったりすると思います。

 それを、完全に理解できるとは思いません。そう思うのは思い上がりです。
 「自分には分からない」という謙虚さを持って、常に配慮を怠らないよう気をつけるべきだと思います。

 日本の新生児の年間出生数が110万人、妊娠期間が266日とすると、いまこの瞬間にいる妊婦の数はざっと80万人です。妊婦の方は社会の中では当たり前の存在であり、僕たちはこの方々に当たり前の配慮を求められます(電車の中で席を譲ったり、困っておられたら手を差し伸べたり)。
 ウイルス性肝炎の患者の方は、その4倍以上もおられるのです。
 それらの方々も社会の中の当たり前の存在として受け入れ、当たり前の配慮を心がけることが求められます。そして住みよい社会を守るため、彼らがないがしろにされるのを見かけたら、僕たちが体をはって止めに入らなければなりません。

 国民の33人に1人という重みは、つまりそういうことなのだと思います。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
国家公務員には2万6千人のB,C型肝炎患者が居る。そしていずれ死ぬ。どうするのだ?
このところ薬害肝炎関連のニュースが少なくなってきたように感じられる。 飽きっぽい ...続きを見る
小林哲之ちょっとだけ語る
2008/02/07 23:06
肝炎 推定350万人 
フィブリノーゲン製剤仕様で、とりあえず出血を免れた人たちは、国から”薬害”を受け ...続きを見る
連・断・続の部屋
2008/02/21 16:49
"薬害”肝炎に思う
最近、連日マスコミ、国会を動かしている薬害肝炎は、限定された製剤に関する金銭が支 ...続きを見る
連・断・続の部屋
2008/02/21 16:52
カルテ至上主義に警告を!
薬害C型肝炎の対象者となるためには、カルテなどにフィブリノゲンなどの血液製剤が使 ...続きを見る
小林哲之ちょっとだけ語る
2008/02/28 02:31

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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
勢いで書いてしまった、
かなり乱暴な記事にも関わらず
参照いただきありがとうございます。

一口に33人に1人と言いますが、
若い人には少ないですし(感染可能性が低い)
高齢者も少ない傾向(既に亡くなっている率が高い)に
あると思われますので、
実は、就労年齢にある人に注目すると、もっと高率になると思います。
25人に1人でしょうか。
20人に1人でしょうか。

もしかして普遍的過ぎる程、居られるのでは?
と考えています。
トラックバックありがとうございます。
URL
2008/02/07 23:07
 こちらこそ、素晴らしい記事にこちらからお礼に伺おうと思っていたところでした。
 ご指摘の『普遍的な病気』という問題、僕も完全にその視点が抜け落ちていました。メディアもその視点を欠いているというのは、本当に鋭いご指摘だと思います。ありがとうございます。

 拙記事の連載にリンクを貼って下さったことも、深くお礼申し上げます。
 素人が書いた記事なので、どうしても「実感」の部分が弱くなってしまっただろうなと思います。当事者の方々にとって「批判するに値する」記事になればいいなと願っていました。
 小林さんの記事、僕個人へのご批判だとは思っていないのですが、それでも読ませていただいてうれしかったです。

 就労年代での肝炎対策、重要だと思います。その年代に肝炎被害者が集まっているなら、なおのことです。

 本当にありがとうございました。
birds-eye
2008/02/08 00:02
そこまで言ってもらえると
汗顔の至りというか、穴を探してしまいそうです。

就労年齢の方の問題は、例え費用補助されたとしても、なかなか難しいということがあります。
何もなくとも職場ストレスでウツになる人が多いところにもってきて、インターフェロンです。
かなり高率で躁鬱を発症するのではと思います。

家内の主治医曰く。
「1000人を超えるC型肝炎患者にインターフェロン治療を行った。約半数は完治したが一方で、3人が自殺、精神病院から出て来れなくなった人も数人。」

恐ろしくて、鬱傾向のある人の治療はできなくなった。のだそうです。
マスコミ系の
「早くインターフェロン治療に補助を!」
という論調もいいのですが、その一方で、治らないだけでなく普通の生活を送れなくなる人も大勢居るということが、もっと周知されてもいいのではと思います。
このまま「補助が出るにもかかわらずインターフェロンをやらないのは、自己責任であるから、救済の必要なし」なんてことにならなければよいのですが。
小林哲之
URL
2008/02/09 00:12
 インターフェロン療法とウツのことは、改めて追記記事で取り上げさせていただきたいと思いました。ご指摘、本当にありがとうございます。
>「補助が出るにもかかわらずインターフェロンをやらないのは、自己責任であるから、救済の必要なし」
 これは、僕にもどこかそんな意識があったように思います。

 本当は、精神疾患に対するサポートはもっと大枠で整えられることが望ましいのだと思います。特に日本では精神科医療に対する国民意識が貧弱で、ウツというと「怠けてる」と思う人も多いように思います。

>3人が自殺
 ショックでした。このような実情も、追記記事できちんと紹介させていただこうと思います。
birds-eye
2008/02/09 16:11
珍しい症状としてではありますが、
体験記事?がありました。

http://www.so-net.ne.jp/vivre/kokoro/psyqa0444.html

色々と悩ましい問題があって、
本当に、途方に暮れてしまいます。
小林哲之
URL
2008/02/12 02:16
そうそう、
主治医が興味深いことを言っていました。
C型肝炎患者には躁鬱の人が多い。
躁鬱の人がかかりやすいのか、
C型肝炎の人が躁鬱になりやすいのか
そこは判らないが、2倍から3倍は多い。
とのこと。(感覚として、だそうです)
そのあたり調べてみようと思うのですが、
ネットだけでは限界があるようです。
小林哲之
URL
2008/02/12 02:36
 小林さん、ありがとうございます。ご紹介いただいた記事、拝読いたしました。
 難しいですね… 具体性に富んだ資料、ぜひ紹介させていただきます。

> C型肝炎患者には躁鬱の人が多い。
 慢性疾患を抱えるストレスが躁鬱の引き金になるのでしょうか? 僕も今はまだ素人なので、分かりませんが…

 ちょっと調べてみましたが、躁鬱とC型肝炎はどうも関連性が示唆されているようです。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16318826?ordinalpos=18&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum
 英語文献で申し訳ありませんが、"bipolar disorder"が躁鬱(双極性障害)、"hepatitis C"がC型肝炎です。躁鬱にはC型肝炎を含む複数の疾患の関連が指摘されているというレビューのようです。
 全文を読めばもっとピンポイントな論文が見つかりそうです。近く大学図書館に行けるかもしれないので、できたら僕のほうで調べてみます。
birds-eye
2008/02/12 23:11
 urlが切れましたので再貼り付けします。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/
16318826?ordinalpos=18&itool=EntrezSystem2.
PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.
Pubmed_RVDocSum
 いちどメモ帳などにコピーしていただいて、改行をつなげていただければと思います。
birds-eye
2008/02/12 23:13
いつもご丁寧なお返事、ありがとうございます。
英文は、、、ちょっと苦手で、翻訳ソフトのお世話になりつつ読みました。
んー、全文読んでみないと何とも・・・

そうそう、
欧州のどこかで、躁鬱病かつC型肝炎の患者にインターフェロンを投与し、C型肝炎が治ることと躁鬱の治療に相関関係が見られるかという、実験のようなことが行われているというNEWSをどこかで(たぶん英文)で見た記憶があります。
誤訳と誤解を重ねた結果、そう、読めてしまっただけかも知れませんが・・・どうなったんだろう・・・
人権無視のような気もするので、間違いかとも思いますが・・・・
小林哲之
URL
2008/02/14 18:21
躁鬱については 私自身は C型肝炎がわかった時になり 今は診療内科には直接関わってはいませんが、今でも別の病院で簡単な自律神経の薬は毎日飲まないと行けない状態です。私が肝炎だとわかった時に知識が無いが為に自分の子供にも誰にも会う事!人に接する事すら!最初は恐くて出来なくなりました!肝炎関連の本を何冊も読みあさり自分自身が納得し動けるようになるまでは本当に大変でした。私自身の性格は!神経質な面がある為に自分自身の周りの人達に言うのもそして言った事での差別も様々な理由から躁鬱にはなりやすい状態です。
あき
2008/02/14 23:11
いつも 勝手に入りすいません。もう前の内容にまで勝手にコメントして申し訳ありません。そして私事の為にコメントして頂けた事を心より感謝しています。どうしても改めて御礼申し上げたくて コメントしました。ごめんなさい。 m(__)m
あき
2008/02/14 23:32
>小林さん
 いえいえこちらこそ、いつも多くのことを教えていただいています。
 全文を読んで、もっと良い論文の一つも入手してきたいところなのですが… 大学図書館行きの日程が危うくなってきました。手に入らなかったら申し訳ありません。

 治療の相関の件、実験はあり得ると思います。躁うつの患者さんへのインターフェロン療法の可能性を探るため、倫理委員会の承認のもとに行われているとしたら、人権無視には当たらないと思います。
birds-eye
2008/02/15 18:15
>あきさん
 どうかお謝りにならないでください。コメントは大歓迎です。
 拝読して、病気と付き合うのはまず知識を学ぶところからして大変なのだと改めて思いました。肝炎にしても、エイズにしても、精神疾患にしても、関わりのない人はその努力から逃げることもできるので安易な差別も生まれてしまう、ということだと思います。
 このブログがそんな不条理をすこしでも和らげることを願っています。

 ご自身のことを教えて下さったこと、深くお礼申し上げます。これからの記事に反映していきたいです。
birds-eye
2008/02/15 18:24
正直言えば!まだ!このブログを通じてをしても、話したい事もあるのですが…今は!まだ言う事が出来ない弁護団とのやり取りや!原告達の事など…様々な事情も事実ありますが…私自身もまだ!諦めて下さいと言われてもいつかは報われたいと言う!その気持ちを諦める事が!どうしても捨てきれる事が出来ないから!だからこそ!肝炎関連の事を真剣に考えて下さってるこのようなブログに勝手に入らせてもらい!その事で一般の方の考えも逆の立場での思いなどもわかる事や肝炎に限らず!とても真剣な考えがわかり素晴らしいブログだと思います
あき
2008/02/17 00:47
 身に余るご評価、本当にありがとうございます。そう書いていただけると、記事を書いて良かったと思います。

 素人が書いたものですので、抜け落ちた問題もたくさんあり、また当事者(といってもいろいろな立場があると思います)の方々への思慮を欠いた部分も多々あったと思います。
 少しずつでも改善していきたいと思っているので、お考えになったことやご存知のことは、差し支えのない範囲で、どうかご遠慮なく教えていただければ幸いです。

 これからもよろしくお願いいたします。
birds-eye
2008/02/17 11:59
全て拝見させて頂きました。非常に勉強になりました。ありがとうござました。

薬害肝炎原告団・弁護団を責めるつもりはありませんが、多くの問題を残したことはよく分かりました。あきさんのような方がいらっしゃることが何よりの証拠です。せめて今後は国との定期協議の場で、肝炎患者全員(350万人)のために頑張って頂きたいものです。

場違いかもしれませんが、B型肝炎についても訴訟が始まりました。B型肝炎訴訟をどのように進めていくべきなのか?今回の薬害肝炎訴訟は大いに教訓としなければならないと思います。

taka
2008/05/04 04:21

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