白鳥一声

アクセスカウンタ

zoom RSS 同居女性刺殺「同性愛」報道: おかしくないですか?

<<   作成日時 : 2007/10/23 20:44   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 16

自分とは異なるものと出会ったとき、
僕たちはどのように振る舞うべきでしょうか? 
マイノリティに接する態度を、考え直してみたいと思います。

 05年に東京都品川区のマンションで女性が刺殺された事件で、同居していた前田被告に懲役15年の地裁判決が下ったニュースです。
 記事名にあった「同性愛」という文字が目を引きました。
  『同性愛殺人の前田優香被告に懲役15年判決』
  イザッ!配信2007.10.22


 ところが、事件の概要は次の記事のようなもので、調べた限り「同性愛」は事件の本質とは関わりないように思われました。
  前田優香被告の判決要旨 MSN産経ニュース2007.10.22
 確かに、殺害の引き金となった口論には、前田被告が別の男性と交際していたことに対する同居女性の怒りも関連していました。しかし、それは同棲して刺殺された被害者が男性であったとしても、同じ事だったのではないでしょうか?

 ならば、なぜ「同性愛」という言葉が使われたのでしょうか? 強い疑問を感じました。

 気になったので、主要全国紙(朝日、読売、毎日、日経、産経)のニュースサイトで同じ事件の記事を調べてみました。 これら五紙では、産経新聞だけ、記事名に「同性愛」という言葉を含みました。記事中では、いずれの新聞もこの言葉を使っていなかったことも記しておきます。

 ニュース報道が「同性愛殺人」という形で安易にその言葉を使うことで、同性愛者の方々は不快に感じるのではないでしょうか?
 僕が記事名から受けた素直な印象は、「同性愛という異常な人が、それ故に異常な犯罪を犯した」というものでした。僕の見方がうがっているのでしょうか? そうでなければ、同性愛と凶悪犯が関連を持つかのような誤解を招く記述は厳に慎むべきです
 僕は、同性愛も性的嗜好の一つという立場です。自分の性的嗜好は自分が選んで決められるようなものではなく、そもそも他人に実害を及ぼさない限り変える必要もないものです。
 この記事にタイトルを付けた人は、例えばふっくらした女性が好みだという人が殺人を犯したら『ふっくら殺人』という題名で記事を書くのでしょうか? それだけ異様なことだと思います。

 特に、全国紙として一定の評価を得ているはずの産経新聞は責任が重いと思います。公平な記述のため、「記事のタイトルは産経新聞社ではなく、サイト運営を行うMSN側が決めている」可能性を指摘しておきますが、それでも産経新聞の名のもとで記事を配信する以上は同新聞にも責任があると思います。
 社会的なマイノリティに対する認識普及に、報道各社のいっそうの努力を望みます。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 6
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!)
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
ひとつ別の視点で眺めますと、「不倫関係」とか「内縁関係」とかについても同様ですね。別に同性愛だけが特別視されているわけでもないという捕らえ方もできます。
もっともそういうのは、見出しで書くことではなくて、記事中に殺人の動機として痴情のもつれがあった程度に書けば十分伝わるとは思いますが。
とおりすがり
2007/10/23 22:34
 とおりすがりさん、コメントありがとうございます。
 なるほど、そういう視点は思いつきませんでした… 確かに「内縁関係」とは似た感じかもしれません。見出しに書かなくて良いというご意見、全く同感です。
 「不倫関係」については、同性愛者の方々は同列に論じられるのに抵抗を持たれるかな、と思いましたが、どうでしょう? 同性間でも相思相愛なら誰かを傷つけるわけじゃないと思いますので。
birds-eye
2007/10/24 20:27
なるほど。しかし相思相愛であれば、それは男女の場合であっても、誰かを傷つけるわけではないと言い切れるものでしょうか?
不倫であれば必ず悪でしょうか、或いは未成年との性交渉は必ずしも悪でしょうか。逆に両者の合意さえあれば、売春行為,援助交際は許されるのでしょうか。
我々は思いの外先入観にとらわれていて、条件反射で善悪をきめつける性向があるようです。
とおりすがり
2007/10/25 00:00
 いつもコメントありがとうございます。
 難しい問題ですね。もちろん相思相愛でも誰かが傷つくことはあると思いますし、不倫「される方にも問題」、売春「自己責任」、未成年「自由恋愛」という議論から目をそらしてはならないと思います。ご指摘の通りです。
 でも、僕の個人的な意見としては、「不倫」についてはかなりネガティブです。「殺すな奪うな欺くな」というのはかなり普遍的な社会規範の原則だと思っていますが、不倫はほとんどの場合それを破ることでしか成立しないと考えるからです。その点が、同性愛とは一線を画すべきかな、と思う根拠です。
birds-eye
2007/10/25 21:12
>同性愛とは一線を画すべき

不倫、というか他の異性を求める行為は、より強い子孫をより多く残すために、よりよい相手を探す生命の本能であるが、同性愛は生命の原理として雌雄が存在する訳なので、その点からみれば種を滅ぼす大罪だ。だから不倫は許されるが、同性愛など絶対に許せない。
なんて言う人がいたらなんて答えます?

価値観は人それぞれなんですよ。
とおりすがり
2007/10/25 23:12
横入り失礼します。

もし「同性愛が種を滅ぼす大罪だ」と言う人がいたら、現実には、同性愛より環境問題で滅ぶ可能性の方が高いんじゃないか、と答えてみたいです。

おじゃましました。
アイスゆず
2007/10/26 01:15
 お二人とも、コメントありがとうございます。
 とおりすがりさんが挙げてくださったのは、宗教にふれず同性愛に反対するにはこれしかない、と思えるくらい一般的にしばしば聞かれる反論だと思いました。踏み込んだ議論のため、ご指摘いただけてよかったです。
 アイスゆずさんの反論も、僕は思いつかなかったのですが、説得力があるかなと思いました。確かに、同性愛が認められれば人工妊娠や養子縁組など子供を持つ手段だって保障されるはずです。にもかかわらず、同性愛が環境問題など他のリスク要因に比べても「考慮に値するくらい」深刻な問題になりうることを、反対論者は説明できなければならないと思います。
birds-eye
2007/10/26 20:17
 それでは、ここからは僕の反論です。
 とおりすがりさんの例には、次の二つのポイントが含まれると思います。

 @異性間でしかそもそも子供をもうけることができない
 A自由恋愛によって相手を選んで子供をもうけることが、(進化の原則に従った方法であるので、)よりよい子孫を生むことにつながる

 このまとめ方で問題ないとするなら、@についてはアイスゆずさんのご意見に譲るとして、僕はAについて反論します。
birds-eye
2007/10/26 20:25
 挙げていただいた反対論者の立場は、@-A:「強い子孫」とは何で、@-B:それがなぜ同性愛のカップルを通じては実現できなくて、@-C:それがなぜ同性愛者の自由を拘束してまで実現する価値があるか、の三点を満たす説明ができる必要があると思います。
 @-Aについて、いわゆる進化論が保障するのは「適応的な個体=生き残って生殖に関われる公算の大きい子孫」です。これは、生き残った個体同士が交配するだけで実現される機構なので、同性愛カップルが(第三者が提供する)養子を迎えても実現でき、@-Bを満たしません。
 @-Bを満たすような進化の方向は、一方の性の選好性が進化を方向付ける… 例えばクジャクの羽のような例です。これは確かに「同性愛者が養子を取る」ことでは実現できませんが、生存のために必要な形質ではないので@-A「強い子孫」の基準が問われますし、生物学的な本能は人間としての価値判断とは別の問題なので@-C「自由を制限してまで実現する価値」についても説明が必要です。
 このように僕は考えたのですが、いかがでしょうか?
birds-eye
2007/10/26 20:52
 「価値観は人それぞれ」、もちろんご指摘の通りだとは思いますが、価値観には社会の維持と相容れないものもあり、それは社会保障の観点から否定されることもあると思います。極端な例としては、殺人、人種差別などが挙がります。
 この観点から、「奪う、欺く」という要因を内包する度合いの強い“不倫”は、程度の問題として“同性愛”より受け入れがたいかな、と思った次第です。
birds-eye
2007/10/26 20:59
同性愛より不倫の方が受け入れがたい、そう思う人はいるでしょう。しかし逆の考えの人もまたいます。
社会保障の観点とやらも、同性愛を社会保障を阻害すると思えばそう規定できます。前述の通りです。
birds-eyeさんが不倫は許さないというのはよいと思うのです。その点では私が同姓愛は受け入れがたいといえば、その感情はなにを言われても動かないわけです。(実際のところは、同姓から求愛されても私は断りますが、他人同士の場合はどうでもよい)
問題なのは、公器(新聞等)に於いて、そのような記者の主観を記事に表してよいのかというのが、この記事のテーマかと思いましたが?
とおりすがり
2007/10/26 21:43
しかしこうして話してみると、なるほど産経の見出しも秀逸なのかも知れない。「○○に懲役。妻殺害で」とかけば両者の関係が一目瞭然だが、「同居女性」では関係がわからない。もちろん関係を表明することが重要かどうかという意見もあるだろうが、両者の関係を端的に表したいとしたならば、良い見出しのようにも読める。

ところで、いまさら疑問なんですが、なぜあの見出しで「同性愛者が凶悪」と読めるのでしょう?実はそこに(birds-eyeさんの)偏見が潜んでいたりしませんか?
私は見出しに書く必要はないとは思うが上記の通り記事中には「痴情のもつれ」くらいは要るかなと思っていました。しかしよく考えると「痴情のもつれ」なんて書くと同性愛ってわかってしまいますよね。もしかしてそう書くのも良くない?
とおりすがり
2007/10/26 21:43
 お返事ありがとうございます。
 記事のテーマについては、ご指摘の内容ももちろんあるのですが、それに加えて「偏見や差別の対象となりがちなマイノリティに対して、その認識普及のために、マスメディアが報道は通じた積極的関与を行ってほしい」という主張も含めたつもりでした。
 なので、僕が「同性愛≠不倫」を主張したのは、マスメディアの態度として「同性愛に対して、不倫と同等の配慮で十分だ」「不倫に対しても、同性愛と同等の配慮が必要だ」という考えに反対するためです。
 個人の立場としてそれを行うかどうかは、人それぞれであること、とおりすがりさんのご意見に賛成です。
 以上のこと、冒頭から改めて読み直してみたら、明確に主張できていませんでしたので、ここでご理解いただければと思います。
birds-eye
2007/10/27 12:03
>そこに(birds-eyeさんの)偏見が潜んで
 そうかもしれませんね。
 もしそうなら、それで問題ないことだと思います。僕は問題を感じたので記事にしたわけですが、共感が得られるなら問題提起を果たせたことになりますし、違うなら僕の思いこみにすぎなかっただけのことです。筆者の力量がブログの価値を決めるはずなので、僕は自分の力の及ぶ限りで問題提起を続けていき、それが間違っていれば批判は喜んで反省の材料としたいと思います。
 語義としては差別的な意味を含まない言葉が、社会風潮の中で差別的なニュアンスを帯びることはままありますが、それを判断するのはその言葉で傷つく人たちだと思います。この場合、同性愛が社会的に受け入れられずに苦しんでいる方々がこの記事を見てどう思うかは、僕としては推し量るしかないので、機会があればぜひそのような方々に伺ってみたいと思います。

 「端的に表した良い見出し」、上で述べた“同性愛”の社会的ニュアンス次第だと思います。
 見出しに書く必要がないこと、記事中では触れる必要があること、記事中で「同性愛」と分かっても問題ないこと、とおりすがりさんに同意します。
birds-eye
2007/10/27 12:27
何を基準に置くかはかなり難しい。例えば不倫は、今回私はあえて容認する立場に立ちましたが、日本国法に従えば違法であったりします。ただ例えば殺人であっても緊急避難であったりするケースはあり、かならずしも悪ではないケースだってある。
そうすると、なにかしらの違和感を感じたとき、今回のケースではマイノリティであることをほのめかした点ですが、それが正しい、多数派である、普通のことであると考えたときに、文脈としておかしいかどうかを判断するといいのかもしれません。今回で言えば「同性愛殺人」を「妻殺害」に置き換えたらどうか?ってことですね。
そうしても違和感が残る記事というのはかなり怪しい。例えば今回のケースだと「同性愛」であることを隠している記事などがもしあれば、"殺意"の有りどころが分からないからいくら読み替えても違和感が残るはずです。
まあ、結論としてはニュートラルな表現はなかなかに難しいと言うことでしょうか。
ご苦労様でした。
とおりすがり
2007/10/27 22:53
 ニュートラルな表現が難しいこと、その通りだと思います。
 とおりすがりさんには、同性愛反対論の立場をおそらく代弁していただく形で、色々な問題提起をしていただきました。とても充実した議論になったこと、本当にありがとうございました。
birds-eye
2007/10/28 18:43

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
同居女性刺殺「同性愛」報道: おかしくないですか? 白鳥一声/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる