白鳥一声

アクセスカウンタ

zoom RSS 人生85年時代の展望: 充実した議論を切望します

<<   作成日時 : 2007/10/14 21:29   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

定年延長、豊かな老後、家族を大切にする価値観… 
多くの人が求める理想は、時に陳腐にも聞こえます。
耳あたりの良いこれらの言葉に内実を与え、よりよい社会を作るためは、どのような議論が必要でしょうか?

 桝添厚労相が、老後が長くなった近年の情勢に対応する労働/社会保障政策を検討することを決めたようです。

「人生85年時代」ビジョン策定へ 舛添厚労相
 舛添厚生労働相は11日、連合の第10回定期大会で、「戦後のすべてのシステムは人生60年時代のものだが、いまは人生85年時代。新しい働き方、新しい生き方を模索するべきだ」と述べ、「人生85年ビジョン」を策定する考えを示した。
  :
朝日新聞 2007.10.11 より抜粋

 桝添大臣が、こういった展望の検討を始めたことを評価します。
 一方、議論の際には以下の点がきちんと検討され、厚労相が充実した指針を打ち出すことを期待します。

 定年延長については、給与体系の見直しが不可分の問題となります。従来の年功序列制度では定年間際の人が最も給料を多くもらっているのですが、「働き盛り」の年代からは体力的に衰えており、給与にたいしてその働きがペイするとは限らないからです(安くて働く若い人を取った方がまし、ということです)。そこで、定年延長を機能させるには、企業は給与の能力・成果主義を導入しなければなりませんし、労働者は給料が年齢と共に下がることも受け入れなければなりません。
 しかし、日本において給与の業績・能力主義はきちんと機能するのでしょうか? あなたが人事担当者になったものと思って考えてください。能力主義というのは、別に嫌いなわけでもない人に向かって、「あなたは努力してるけど誰々ほどには役に立っていない」という事実を突きつけることです。これは、日本の社会風土にはなじまないことだと僕は思います。
 僕は、給与の能力主義を否定する気はありません。ただ、能力主義を機能させるのに、個人としてどのような心構えが必要か、企業としてどのような制度が必要か、この二つが十分に議論されなければ成功しないと思います。それが、定年延長を実現する前提となると思います。

 家族を仕事より大切にする価値観については、口にするには相当の覚悟がいる概念だと思います。これを標榜している人が本当にそのことを理解しているのかと、疑問に感じることが多いです。
 この問題は、具体的なケースを想像しなければ考えられないと思います。家族を仕事より大切にする価値観というのは、昇進の可能性を減らしリストラのおそれを増やしてでも定時退社するということです。クビになっても「家族を犠牲にするくらいなら別の仕事を探すさ」と胸を張って言える必要があります(実際、欧米の方々は層お考えだと思います)。あなたには、その覚悟が持てますか?
 さらに、労働者の意志は、労働者が団結しないと守れないものです。あなたは、同僚が臨まない労働を強いられているときに、手をさしのべることができますか? 同僚が上司に残業を求められて、「家族との約束があるから」と断ろうとしているのを見て(しかもそれが頻繁なことだったら)、あなたは上司が悪いと声に出して言えますか? それとも、残業しておけばいいのに、同僚が不器用だなと思いますか? 家族を大切にする価値観を実現するには、このような場面で上司に反論しなければなりません。労働者の団結という労働組合の理念を、日常の中で実践していかなければならないのだと思います。
 豊かな老後のためには家族との絆を構築しておくことが重要ですが、それはこのような犠牲を伴うものなのです。
 政策決定に関わる人には、家族を大切にしたいと臨む人々に降りかかるこれらの障害を少しでも軽くする制度を整えてほしいと思います。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 4
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
人生85年時代の展望: 充実した議論を切望します 白鳥一声/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる